「キングスマン」シリーズの第1作『キングスマン』(原題は「Kingsman: The Secret Service」)を面白いとおもった理由は、まずはイギリス(と云うか、イングランドと云うか、UKと云うのか)の伝統とも云える「ジェントルマン」を基本としたMI6ばりの裏の秘密組織があると云うことと、「ジェントルマン」に求められる「ノブレス・オブリージュ(貴族の義務)」の考えのもとに、名も知られずに無私の行動で世界の平和を守り抜く007やサンダーバードの流れを汲んでいるところだった。
監督:エドガー・ライト 出演:トーマシン・マッケンジー、アニャ・テイラー=ジョイ、マット・スミス、ダイアナ・リグ、リタ・トゥシンハム、マイケル・アジャオ、シノヴェ・カールセン、テレンス・スタンプ 原題:Last Night In Soho 制作:イギリス/2021 URL:https://lnis.jp 場所:MOVIXさいたま
あれ? エドガー・ライトの新作が来ている! と、なんの知識も入れずにあわてて『ラストナイト・イン・ソーホー』を映画館へ観に行ったら、ちょっと意外な60年代イギリスへの憧憬の情にあふれたサイコロジカルホラー映画だった。オープニングからピーター&ゴードンの「愛なき世界(A world Without Love) 」(1964年)が流れて、なんだかタランティーノっぽいなあ、とおもいながら観ていたら、途中から「クイーンズ・ギャンビット」のアニャ・テイラー=ジョイが出てきて、またすっかり彼女の瞳に吸い込まれてしまった。