監督:是枝裕和
出演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多、黄升炫、中村ゆり、高橋和也、田中哲司、井浦新、大河内浩、風吹ジュン、國村隼、樹木希林、夏八木勲
制作:「そして父になる」製作委員会/2013
URL:http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp
場所:109シネマズ木場
何度も云っているのだけれど、子供や動物をダシに使ってる映画が大嫌いだ。例えそれがストーリーの中で必要不可欠な要素であったとしても、子供や動物のビジュアルから来る可愛さは何を置いても絶対的すぎて、それが下手な演技だろうと、これ見よがしの使い方だろうと何でも許せてしまう。ただ単純にビジュアルを見ただけで、すぐに泣いたり笑ったりできてしまう。そんな自分がとてもイヤだ。だからなるべくなら子供や動物を使った映画を避けて通りたい。目をつぶってやり過ごしたい。
とは云え、これだけは観て置いたほうが良いんじゃないかとおもえる映画がたまにやって来る。例え子供や動物をダシに使っていたとしても、それなりにしっかりと作られているんじゃないかとおもえる映画が。それが『誰も知らない』で子供のいたいけな姿を確信犯的にこれでもかと観客に見せつけて涙ボロボロにさせた前科のある是枝裕和の『そして父になる』だった。
是枝裕和は子供のキャスティングがとても上手くて、この『そして父になる』で福山雅治と尾野真千子の息子役を演じた二宮慶多のビジュアル的な可愛さも半端なかった。大きなつぶらな瞳で父親を見つめる姿や反対に目をそらす姿だけで泣けてくる。なので、目が曇って、映画としての正当な評価がまったく出来ない。だから見たくないのだ。父親としての福山雅治の演技が上手いとはとても云えないけれど、感情が高ぶった結果として、ああ、良い映画だった。
→是枝裕和→福山雅治→「そして父になる」製作委員会/2013→109シネマズ木場→★★★☆