監督:庵野秀明(総監督)、樋口真嗣(監督・特技監督)
出演:長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、高良健吾、大杉漣、柄本明、余貴美子、市川実日子、國村隼、平泉成、松尾諭、津田寛治、塚本晋也、高橋一生、岡本喜八、野村萬斎
制作:東宝映画、シネバザール/2016
URL:http://www.shin-godzilla.jp/index.html
場所:109シネマズ木場
あまりにも情報量が多いので、やはり、どうしても2回目に行かざるを得ない『シン・ゴジラ』。でも、2回も観たらアラばかりが気になって、まったくツマラナイ、なんてことになったらどうしよう、と云う杞憂も何のその、『シン・ゴジラ』の評価は変わらなかった。素晴らしかった。
もちろん評価の低い人たちの云っていることもよくわかる。この映画はただ単に、東京湾岸に現れた得体の知れない生物を日本の政府が如何にして対処したか、の映画でしかない。そこには主に日本の「政府」と云うシステムの中での段取りがものすごいスピードとテンポで描かれているだけであって、とても狭い範疇の中での、内に向いている映画でしかない。それに、あまりにも「庵野の映画」でしかなくて、自分のように庵野の掌の上で転がされるのが好きな人間ならまだしも、お前のプライベートな空間に付き合わされるのかよ、と鼻白んじゃう人もいるとおもう。どうやらこの映画はヱヴァンゲリヲンを作り続けるための庵野のリハビリ映画らしい!
それでも、誰もが共通の恐怖として東日本大震災の原発事故を経験しているから、その事故になぞらえてドキュメンタリー・タッチにしている『シン・ゴジラ』に対して、庵野もエヴァも知らない人でも面白さを見い出せるんだとおもう。もし、この一般的なポイントがなかったら、おそらく『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』みたな「なんじゃこれ」な映画になってしまって、ここまで普通の人に受け入れられなかったとおもう。
→庵野秀明、樋口真嗣→長谷川博己→東宝映画、シネバザール/2016→109シネマズ木場→★★★★