監督:新海誠
声:神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子、成田凌、悠木碧、島崎信長、石川界人、谷花音、てらそままさき
制作:「君の名は。」製作委員会/2016
URL:http://www.kiminona.com/index.html
場所:109シネマズ木場
すでに公開してから1ヶ月以上も経って、興行収入が100億円を突破したとのニュースも飛び込んできて、それほどに大ヒットした映画を、生来のあまのじゃくな性格から、ふん、と簡単に邪険にするわけにもいかず、やっぱりここは大衆の多くに受け入れられているものをちゃんとこの目で確認しないといけないとおもって映画館で観ることにした。
これがおもったよりも面白かった。
日本のアニメーションの演出方法には、時にはその過剰さにうんざりすることが多くて、この『君の名は。』でもやたらと主人公がベラベラとしゃべって、ギャアギャアと騒ぐ騒々しさに辟易する部分もあるのだけれど、それを補って有り余るほどのロマンチックなストーリー展開には、そんな甘ったるい感傷に弱い自分のような性格の人間はコロリとやられてしまった。
過剰に感傷に訴えるストーリーって、『世界の中心で、愛をさけぶ』もそうだったけど、大ヒットする方程式のひとつで、それが「震災後」と云う時代の流れに合わせたストーリーと相まって、多くの人に受け入れられるムーブメントを作り出したのかもしれない。
テレビも含めると、日本で作られるアニメーションの数は尋常なくて、半端ない。その中から才能ある若い人たちが切磋琢磨して出てくる構図は、大庭秀雄監督の『君の名は』が公開された時代の日本映画界を見るようで、実写の日本映画界から見れば羨ましい。
→新海誠→神木隆之介(声)→「君の名は。」製作委員会/2016→109シネマズ木場→★★★☆