監督:北野武
出演:ビートたけし、西田敏行、大森南朋、ピエール瀧、大杉漣、松重豊、白竜、光石研、原田泰造、中村育二、津田寛治、池内博之、塩見三省、岸部一徳
制作:「アウトレイジ 最終章」製作委員会(バンダイビジュアル、テレビ東京、東北新社、ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野)/2017
URL:http://outrage-movie.jp
場所:109シネマズ木場
前作の『龍三と七人の子分たち』をまったく観に行く気が起きなかった北野武の映画だけど、『アウトレイジ』のシリーズは最終章でもあることだし、やはり観ておこうと重い腰をあげた。
『アウトレイジ』のシリーズは、いかつい顔の俳優陣が、なんだこのヤローバカヤロー、をどのように凄んで云えるかの品評会だった。そしてその「凄み」がマグマのように蓄積して行った結果のバイオレンスの描写を楽しむ映画だった。ところが『アウトレイジ 最終章』はその「凄み」がだいぶこじんまりとしてしまった。映画が始まってすぐのピエール瀧の「凄み」にはシリーズ共通の面白さを感じだのだけれど、その後に続くビートたけしを含む俳優陣の「凄み」にはまったく迫力がなく、どちらかと云うと年寄りの貧弱さがまさっていて、しょぼくれた感じが満載だった。特に塩見三省には病み上がりでもあることから痛々しさしか感じられなかった。
シリーズの最終章として、もっと枯れた味わいや哀愁が出ていれば文句はなかったのになあ。自分にとっての北野武の映画の最終章になってしまうのではないかと危惧してやまない。
→北野武→ビートたけし→「アウトレイジ 最終章」製作委員会(バンダイビジュアル、テレビ東京、東北新社、ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野)/2017→109シネマズ木場→★★★