監督:タル・ベーラ
出演:ヴィーグ・ミハーイ、ホルヴァート・プチ、デルジ・ヤーノシュ、セーケイ・B・ミクローシュ、ボーク・エリカ、ペーター・ベルリング
原題:Satantango
制作:ハンガリー、ドイツ、スイス/1994
URL:http://www.bitters.co.jp/satantango/
場所:シアター・イメージフォーラム
今まで映画館で観た映画の中で、上映時間の長さベスト3を上げると、
- フレデリック・ワイズマン『臨死』358分(5時間58分)
- ベルナルド・ベルトルッチ『1900年』316分(5時間16分)
- イングマル・ベルイマン『ファニーとアレクサンデル』311分(5時間11分)
と、まだまだかろうじて5時間台だった。(ワン・ビンの『鉄西区』(545分)は、第一部、第二部、第三部を別々で観てしまったので、残念ながら除外)
今回、それを軽く超える映画が上映されることとなった。タル・ベーラの『サタンタンゴ』で、上映時間は、なんと、438分(7時間18分)! お昼の12時30分に映画を観はじめて、休憩時間2回を入れて観終わるのは20時30分と、1日の活動時間のすべてを映画鑑賞に費やさなければならない映画だった。
おそらくは、普通の人ならば、7時間18分の上映時間の映画を観ようとはおもわないだろう。とても尋常な行為には見えない。ところが、映画館の暗闇の中でどっぷりとドラマに入り込める人間にとって、それは至福意外の何ものでもない。特にタル・ベーラは一つのカットをなめるように長く回すので、もうすっかり自分が映画の中の登場人物の一人になったような錯覚すら覚えてしまう。その時の自分は、ハンガリーの寒村の、知らずに共産党に監視されている、そして弁の立つ男にころっと騙されてしまうような単純な男だった。シュミットやフタキ(このハンガリーの名前に親近感が!)やクラーネルと酔っ払いながら悪魔のタンゴを踊る間抜けな男たちの一人だった。
と、ついに映画鑑賞時間最長を更新したばかりなのに、それを軽く超える映画がやってくる。ワン・ビンの『死霊魂』だ。上映時間は495分(8時間15分)。山形に行って観てきます。
→タル・ベーラ→ヴィーグ・ミハーイ→ハンガリー、ドイツ、スイス/1994→シアター・イメージフォーラム→★★★★