監督:クリストファー・ノーラン
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ディンプル・カパディア、マイケル・ケイン、ケネス・ブラナー
原題:Tenet
制作:アメリカ、イギリス/2020
URL:https://wwws.warnerbros.co.jp/tenetmovie/index.html
場所:109シネマズ木場
クリストファー・ノーランの『ダークナイト』が大絶賛されていたときに、それはどうなの? と全面的に異議を唱えるものの、次回作の『インセプション』があんがい自分のツボにはまったものだから、クリストファー・ノーランはそんなに悪くないのかもしれない、と『ダークナイト』を評価してしまう気持ちさえ芽生えてしまった。
でも、そのあとの映画群を観るにつけて、うーん、この監督はハッタリが巧いだけなのかもしれない、とだんだんとおもうようになってきた。『インターステラー』なんて次元と時空の映像化で目を眩ませて、なんだ結局はペーソスで泣かせるのか、だったし、『ダンケルク』は実際の軍艦や戦闘機を使うリアリズムにかまけてドラマの部分は薄っぺらだったし。
そしてこの『テネット』。クリストファー・ノーランが「時間の挟み撃ち」を映像化するにあたって、この手法で良しと判断して、映画を観に来るお客さんにこれを提供したとするならば、あまりにも自分勝手で尊大な気がしてしまった。なにやら新しいことをやろうとしていることはわかるのだけれど、映画を観ているだけでは、いまどんな状況なのかさっぱりわからない。どんどんと映画から置き去れにされる人が続出! だった。もちろんいままでにも、語ろうといている思考が複雑で難解な映画というものはたくさんあった。でも、アクション部分が難解! だなんて聞いたこともない。それを読み解く面白さはあるのだろうが、自分はダメだった。ひどい映画だった。
→クリストファー・ノーラン→ジョン・デヴィッド・ワシントン→アメリカ、イギリス/2020→109シネマズ木場→★★