監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:マイケル・ファスベンダー、チャールズ・パーネル、アーリス・ハワード、ソフィー・シャーロット、ガブリエル・ポランコ、ケリー・オマリー、エミリアーノ・ペニルア、サラ・ベイカー、ティルダ・スウィントン
原題:The Killer
制作:アメリカ/2023
URL:https://www.netflix.com/jp/title/80234448
場所:ヒューマントラストシネマ有楽町
デヴィッド・フィンチャーの新作は『Mank/マンク』(2020)に続いてまたNetflixでの制作。最近、U-NEXTと契約するためにNetflixを切ってしまったので、Netflix配信前に必ず行う劇場公開に足を運んだ。
むかし、フレッド・ジンネマン監督の『ジャッカルの日』(1973)を見て、エドワード・フォックスが演じているイギリス人の殺し屋「ジャッカル」の、目的達成のために入念な準備をする仕事ぶりにとても興味津々となった。殺人と云う非人道的な行為のために、手当たり次第に銃を撃ちまくるようなおおざっぱな仕事ではなくて、標的の人物をとことんまで調べ上げた上での緻密な計画立案をする姿に、殺し屋になりたい! とまでおもわせるようなスマートな人物像をそこに見出してしまった。そこからさらにフレデリック・フォーサイスの原作まで読んでしまって、映像化されなかった微に入り細に入りの計画全貌を知るにいたっては、ますます「ジャッカル」に憧れるようになってしまった。
この映画に出てくるマイケル・ファスベンダーが演じている「ザ・キラー」も「ジャッカル」タイプの殺し屋だった。彼の口ぐせが「Stick to your plan(計画をしっかり守れ)」であることから、やはり目的遂行のためには計画がすべてであるような考え方を持っている人物だっただからその計画に至るまでの思考過程がもっと知りたかった。「ザ・キラー」の最初の計画が失敗して、自分の命が狙われるようになって、そこから反転攻勢になるストーリーの流れでは、映画の尺として計画まで描くことは時間的に無理なのが惜しい。Netflixでドラマ化してくれないかなあ。そうしたらもう一度Netflixと契約します。
あ、それから、デヴィッド・フィンチャーと云えば、オープニングタイトルのデザイン。今回もかっこよかった。でも、誰が担当したのか調べてもわからなかった。
→デヴィッド・フィンチャー→マイケル・ファスベンダー→アメリカ/2023→ヒューマントラストシネマ有楽町→★★★☆