戦争のない20日間

監督:アレクセイ・ゲルマン
出演:ユーリー・ニクーリン、リュドミーラ・グルチェンコ、アレクセイ・ペトレンコ
原題:Двадцать дней без войны
制作:ソ連/1976
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場所:新文芸座

『戦争のない20日間』は『道中の点検』や『神々のたそがれ』と同じ「道行」の映画だった。その主人公の「道行」にカメラがぴったりと寄り添うスタイルはすべての映画に共通するものだった。ただ『戦争のない20日間』は他の二つの映画と比べると、「戦地」と「内地」を対比させる厳しさはあるものの、人間の精神的な側面を厳しく描き出す点では抑え気味だったので、全体的には穏やかな映画に見えてしまった。だからか、緊張の糸が切れてしまったためにちょっとウトウトしてしまった。結局、アレクセイ・ゲルマンに求めるものは、愚かな人間の業をむき出しにしているところなんだなあと。

ひとつ、とても興味深かったのは、ソ連時代のタシケント(いまはウズベキスタンの首都)が出てくるところ。たぶん、映画のストーリー通りにタシケントでロケーションをしているとおもう。主演のユーリー・ニクーリンもスラブ系には見えないのでウズベク人なのかなあ。

→アレクセイ・ゲルマン→ユーリー・ニクーリン→ソ連/1976→新文芸座→★★★