監督:アトム・エゴヤン
出演:ライアン・レイノルズ、スコット・スピードマン、ロザリオ・ドーソン、ミレイユ・イーノス、ケビン・デュランド、アレクシア・ファスト
原題:The Captive
制作:カナダ/2014
URL:http://shiroi-chinmoku.com
場所:TOHOシネマズ シャンテ3
カナダの監督と云えば、まずはデヴィッド・クローネンバーグ。そして、アトム・エゴヤン。最後に、最近ますます株が上がって来たドゥニ・ヴィルヌーヴ。この3人を勝手にカナダ三羽ガラスと読んでいる。
この3人の監督の中でも、ここのところあまりパッとしなかったアトム・エゴヤンの最新作『白い沈黙』は、親が目を放した隙に娘がいなくなるシチュエーションから、どうしても同じカナダ人監督ドゥニ・ヴィルヌーヴの『プリズナーズ』と比較してしまう。
『プリズナーズ』がアメリカの田舎に根ざした宗教的な偏狭さをベースにした奥深い設定になっているのに対して、『白い沈黙』はそこまで厚みのある映画ではなかった。ひとつディープな部分になり得るところがあるとすると、子供を誘拐してから虐待を加えてそれをネットで生中継するような変質者のコミュニティが存在する設定の部分なんだけど、なぜかそこは突っ込まれずに映画が終わってしまった。
このふたつの映画に加えてクローネンバーグの『ヒストリー・オブ・バイオレンス』を加えると、なんだろう、カナダ三羽ガラスの根底にあるイメージはある程度共通しているんだろうか。
→アトム・エゴヤン→ライアン・レイノルズ→カナダ/2014→TOHOシネマズ シャンテ3→★★★☆