監督:岩井俊二
出演:黒木華、綾野剛、Cocco、原日出子、地曵豪、和田聰宏、毬谷友子、佐生有語、夏目ナナ、金田明夫、りりィ、野間口徹、野田洋次郎、紀里谷和明
制作:ロックウェルアイズ/2016
URL:http://rvw-bride.com
場所:池袋HUMAXシネマズ
岩井俊二が、最近あっちこっちにひっぱりだこの黒木華をフィーチャリングした映画を撮った。それも3時間の映画だ! 普通に考えれば、映画館での上映回数なども考えて2時間くらいの映画にするような題材を3時間もの長尺で撮ってしまうところがやっぱり岩井俊二だった。やりたい邦題できるのは、それだけ岩井俊二ブランドが確立しているからなのか。
3時間もの長さで、いろんな角度から黒木華の表情をカメラに収めた映画だった。それも教師→花嫁→喪服→メイドと、めくるめくコスチュームプレイをさせて、そのそれぞれでとことん黒木華をいじめ抜き、その窮地に陥った表情を余すことなく撮ると云う岩井俊二のサド気質満開の映画だった。これは『夏至物語』の白石美樹、『PiCNiC』のCHARA、『四月物語』の松たか子の系譜に連なる映画で、それを岩井俊二ブランドが確立した今、やりたい放題に突き詰めた映画だった。
じゃあ、そんな映画が面白いのか? 岩井俊二ブランド好きにはたまらない映画だった。3時間なんて、あっと云う間だった。でも、岩井俊二ブランドが好きではない人にとっては、まあ、とことん鼻に付く映画だろうなあ。
東京のあっちこっちを自転車で走る身にとって、それぞれのロケ場所が、あれ? 見たことあるなあ、だった。ネットで調べたり、メイキングビデオを見て、その場所を突き止めて見た。もしかすると「アルマリアンTOKYO」と「アンジェリオン オ プラザ TOKYO」は逆かも知れない。でも、疑似家族が一緒に帰るシーンは東京駅付近に見えたので、重婚結婚式場は「アンジェリオン オ プラザ TOKYO」じゃないかと。
●皆川七海が派遣教員として教える高校→那須高原海城高等学校多摩キャンパス(多摩市)
●皆川七海と鶴岡鉄也の結婚式場→アルマリアンTOKYO(池袋)
●皆川七海が家から放り出されキャリーバックを引きながらさまようところ→鶴見川河口付近
●皆川七海が働くビジネスホテル→ホテル末広(西蒲田)
●重婚結婚式場→アンジェリオン オ プラザ TOKYO(京橋)
●里中真白の住む豪邸→アルベルゴバンブー(箱根)
→岩井俊二→黒木華→ロックウェルアイズ/2016→池袋HUMAXシネマズ→★★★★