監督:エリック・ロメール
出演:ジョエル・ミケル、ジェシカ・フォルド、フィリップ・ローデンバック、マリー・リヴィエール、ベアトリス・ロマン、ファブリス・ルキーニ
原題:Quatre Aventures de Reinette et Mirablle
制作:フランス/1986
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場所:角川シネマ有楽町
ロメールの6本目は、今までの映画の中でも一番どーでも良い内容な映画だった。お嬢様キャラが入っている芸術家肌のレネットとクールな女子大生ミラベルとの、見るからにアンバランスな二人組がフランスの片田舎で出会ってからパリで一緒に住むようになる過程で起こるいろいろなエピソードは以下のような些細な事件ばかり。
・青い時間
レネットは、夜明け前の一瞬、完全に音のない世界になる「青い時間」をミラベルに見せようとする。
・カフェのボーイ
ミラベルと待ち合わせたモンパルナスのカフェで、レネットは融通の利かないボーイに出会う。
・物乞い、万引、ペテン師の女
ミラベルがパリの街中で、物乞い、万引、ペテン師の女に出会う。
・絵の販売
家賃の払えなくなったレネットがミラベルと共謀して自分の絵を画商に売りつける。
どれもこれも、どーでも良い話しばかりだけど、でもエリック・ロメールの映画って、このような取るに足らないようなエピソードを真正面から丁寧に描いているところに共感するのかも知れない。だって、女の子が自転車のパンク修理を完璧にこなしているシーンをしっかりと手順通りに見せている映画ってのはいったいどんな映画なんだよ。素晴らしすぎる。
→エリック・ロメール→ジョエル・ミケル→フランス/1986→角川シネマ有楽町→★★★★