監督:エリック・ロメール
出演:パスカル・オジェ、チェッキー・カリョ、ファブリス・ルキーニ、クリスチャン・バディム、ラズロ・サボ
原題:Les nuits de la pleine lune
制作:フランス/1984
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場所:角川シネマ有楽町
エリック・ロメールの7本目は『緑の光線』に続いて相当に「めんどくさい女」が主人公の映画だった。でも今回は男たちも相当に「めんどくさい男」だし、主人公の「孤独」に対する考察にも納得できるものがあるし、全体的に当時の女と男の新しい在り方を提示しているような未来志向の映画にも見えたので、これはこれで充分に楽しめる映画になっていた。
今回の角川シネマ有楽町でのエリック・ロメール特集上映では8本の映画がかかり、そのうち『コレクションする女』を除いて7本の映画を観ることができた。どの映画も女と男の会話劇が中心となっているけど、そのバリエーションが驚くほど豊富で、それぞれが同じ傾向の映画にはまったく見えない。スタイリッシュで舌鋒鋭い『モード家の一夜』からゆるーい『レネットとミラベル 四つの冒険』まで、映画の最適な尺(と自分はおもっている!)である1時間30分から40分で楽しめるこれらエリック・ロメールの映画群をずっと観ていたい衝動に駆られる。もっと、DVDやBlu-rayのソフト化をしてくれないかな。
→エリック・ロメール→パスカル・オジェ→フランス/1984→角川シネマ有楽町→★★★☆