監督:ユーリー・ノルシュテイン
出演:
原題:
制作:ロシア(ソ連)/1968〜1979
URL:
場所:シアター・イメージフォーラム
むかし勤めていたレーザーディスクのソフトを発売していた会社は、映画とかミュージック・クリップとかコンサートや舞台のライブ映像とか、今までにもビデオのパッケージとしてすでにあったあきりきたりなコンテンツとは別の、誰もあまり目にしたことのないような映像を発掘して、それをソフト化してレーザーディスクに新たな境地を見い出そうとしていた。その中に「アニメーション、アニメーション」と云う世界のアニメーションを紹介するシリーズがあった。
アニメーションと云えば、まずは昔のテレビアニメなどに使われてたセルアニメをおもい出すし、今ならCGを使ったアニメをおもい出すかもしれない。でも、アニメーションを行うための手法は様々だ。粘土を使ったり、パペットを使ったり、砂を使ったりと、世界中にはいろんな手法を使ったアニメーションのアーティストがたくさんいた。それを教えてくれたのが「アニメーション、アニメーション」のシリーズだった。
「アニメーション、アニメーション」シリーズのアーティスト
・岡本忠成
・川本喜八郎
・手塚治虫
・久里洋二
・ユーリ・ノルシュテイン
・イジィ・トルンカ
・ラルフ・バクシ
・フレデリック・バック
など
この中でもロシアのユーリー・ノルシュテインのアニメーションは、記憶に残っているはずもない(深層心理として存在しているだろう)小さな子供のころに見たイメージを再現しているように感じられて、なぜか郷愁感いっぱいにさせられてしまう。ロシア語のナレーションでさえ、子供の頃に訳もわからずに聞いていた大人たちの言葉の響きにもおもえて懐かしく感じてしまう。なぜロシアと云う文化の違う国で製作されたアニメーションに郷愁を感じてしまうのかはわからない。でもそこに切り絵を使ったアニメーションと云う技法が介在しているからだとはおもう。今年は『君の名は。』や『この世界の片隅に』のようなアニメーションの秀作が生まれた年でもあったけど、ふっとユーリー・ノルシュテインに立ち返れるタイミングがここで出来たのは素晴らしかった。
【今回の上映作品】
『25日・最初の日』(1968年/9分)
『ケルジェネツの戦い』(1971年/10分)
『キツネとウサギ』(1973年/12分)
『アオサギとツル』(1974年/10分)
『霧の中のハリネズミ』(1975年/10分)
『話の話』(1979年/29分)
→ユーリー・ノルシュテイン→→ロシア(ソ連)/1968〜1979→シアター・イメージフォーラム→★★★★