監督:湯浅政明
声:下田翔大、寿美菜子、斉藤壮馬、鈴村健一、柄本明、菅生隆之、チョー、佐々木睦、谷花音、篠原信一
制作:ルー製作委員会(フジテレビジョン、東宝、サイエンスSARU、BSフジ)/2017
URL:http://lunouta.com
場所:池袋HUMAXシネマズ

『夜は短し歩けよ乙女』が公開されたばかりの湯浅政明監督の新作『夜明け告げるルーのうた』が続けざまに公開されて、観に行かなきゃな、とおもっているうちに上映館が縮小されてしまっていた。ところが、その『夜明け告げるルーのうた』がアヌシー国際アニメーション映画祭の長編部門グランプリにあたるクリスタル賞を受賞したことから、ここぞとばかりにまた上映館が拡大されたので、映画の日でもあったのですかさず観に行った。

『夜明け告げるルーのうた』は、多くの人がすでに語っているように、どうしてもジブリのアニメーションを重ねて観てしまった。もちろん音楽の扱い方はまったく違うし、ダンスシーンのアニメーションはオリジナリティに溢れているし、細かいところをしっかりと見て行けば湯浅政明監督のスタイルを確認できるんだけど、メインとなるキャラクターの「ルー」がどうみても「ポニョ」に酷似しているし、「ルーのパパ」はどことなく『となりのトトロ』をイメージしてしまうところが、なんとも、ジブリの呪縛におもえてしまう。そこをジブリへのオマージュとして緩やかに捉えて見ればいいんだろうけど、いや、いや、湯浅政明は日本のアニメーションの、ジブリとも、細田守とも、新海誠とも違う、もうひとつの極へ行って欲しいと願うばかりなのです。だから、『四畳半神話大系』→『夜は短し歩けよ乙女』の流れがここで途絶えたことがともて残念におもえてしまって。何度も同じことをやっていてもしょうがないんだけどね。

→湯浅政明→(声)下田翔大→ルー製作委員会(フジテレビジョン、東宝、サイエンスSARU、BSフジ)/2017→池袋HUMAXシネマズ→★★★