監督:セオドア・メルフィ
出演:タラジ・P・ヘンソン、ジャネール・モネイ、オクタヴィア・スペンサー、ケビン・コスナー、キルスティン・ダンスト、ジム・パーソンズ、グレン・パウエル、マハーシャラ・アリ
原題:Hidden Figures
制作:アメリカ/2016
URL:http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/
場所:ユナイテッド・シネマ浦和

歴史の中に埋没してしまった知られざる偉業を掘り起こすストーリーだけで感動指数100%なのに、そこに黒人への偏見、女性への差別が加わって、その苦境から徐々に周りの理解を得て行く苦難のストーリーを用意されてしまったら、もう感動せざるを得ない。セオドア・メルフィの演出も全体のストーリーの流れを考慮したスムーズな運びで、ケビン・コスナーやマハーシャラ・アリなどの男性脇役陣も出しゃばりすぎずに的確に絡ませて、1961年当時のNASAのラングレー研究所での黒人女性の計算手がいかに優秀だったかを描き出して行く。

この当時のアメリカの宇宙計画を見せられれば、そりゃ、フィリップ・カウフマン監督の『ライトスタッフ』をおもい出さないわけには行かなかった。トム・ウルフが原作の、最初の7人の宇宙計画のサイドストーリーとしても『ドリーム』はとても面白かった。

まあ、山形国際ドキュメンタリー映画祭でラウル・ペック監督の『私はあなたのニグロではない』を観たあとでは、なーんか綺麗事に見えてしまうのは仕方のないことなんだけれど。

→セオドア・メルフィ→タラジ・P・ヘンソン→アメリカ/2016→ユナイテッド・シネマ浦和→★★★☆