監督:モンテ・ヘルマン
出演:ウォーレン・オーツ、ハリー・ディーン・スタントン、ローリー・バード、トロイ・ドナヒュー、リチャード・B・シャル、エド・ベグリー・Jr.、パトリシア・ピアシー、ミリー・パーキンス、スティーブ・レイルズバック
原題:Cockfighter
制作:アメリカ/1974
URL:http://www.cock-f.com
場所:新橋文化劇場
モンテ・ヘルマンと云う監督をこれまであまり注目してこなかったけど、このあいだWOWOWで『果てなき路』が放映された時に、この映画が彼の21年ぶりの長編映画であると云うことを知って、そんなのがいつの間にかに公開されていたのかと驚いて、久しぶりにモンテ・ヘルマンの名前を意識するようになったとたんに『コックファイター』がニュープリントで上映されることをTwitterで知って、じゃあ観てみようかとものすごく久しぶりに新橋文化劇場に足を運んだ。
70年代のアメリカ映画は、もう見るからにして70年代の映画で、どう云った経緯でこのような空気感が当時のフィルムに焼き付けられるようになったのかはよくわからないけれど、どの映画も驚くほど似たような雰囲気を持っている。この『コックファイター』もファーストシーンからして70年代が全開で、ウォーレン・オーツが主役であることも、その主人公がストイックなまでに自分を罰している執拗さにおいても、そして粋なラストシーンにいたるまですべてが70年代だった。ストーリーに大きな起伏があるわけでもなくて、突出した絵作り(でも、撮影はネストール・アルメンドロスで、闘鶏シーンは美しい!)をしているわけでもないので、この映画が多くの人の心に残ることはないだろうけれど、ああ、70年代の映画はやっぱり良かったなあとおもわせるものだった。
→モンテ・ヘルマン→ウォーレン・オーツ→アメリカ/1974→新橋文化劇場→★★★