監督:フレデリック・ワイズマン
出演:メトロポリタン病院の人びと
原題:Hospital
制作:アメリカ/1970
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場所:アテネ・フランセ文化センター
いつのころからか「病院」に関連するすべてのものを忌み嫌うようになってしまった。建物も備品も医師も看護婦も病人も、とにかくすべて。でも、いつしか自分も大病を患って「病院」に世話にならざるを得ない状況が生まれるんだろうなあ。そうしたときに、どんな顔をして「病院」へ行くことになるんだろう? 不安、不信、怖れ、動揺、混乱、心労、そのすべてがにじみ出ているに違いない。
フレデリック・ワイズマンの『病院』は、まさにそんな感情を抱えた人たちの表情がスクリーンいっぱに広がっていた。病院を訪れる病人やその家族にぴったりと寄り添ったカメラに映る人間はまさに自分だった。そこまでのめり込んで観てしまった映画は、あっという間の84分だった。
→フレデリック・ワイズマン→メトロポリタン病院の人びと→アメリカ/1970→アテネ・フランセ文化センター→★★★★