監督:マーティン・スコセッシ
出演:ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ、アンナ・パキン、ボビー・カナヴェイル、ハーヴェイ・カイテル、レイ・ロマーノ、ジェシー・プレモンス
原題:The Irishman
制作:アメリカ/2019
URL:https://www.netflix.com/title/80175798
場所:シネ・リーブル池袋
前回の『マリッジ・ストーリー』に続いてNetflix制作の映画を映画館で観ることになった。そのマーティン・スコセッシ監督の『アイリッシュマン』はすでにNetflixでの配信が始まっているので、わざわざお金を出して映画館に観に来ることはないんだけれど、やっぱり映画館で観たいなあ、と云うことで、あえて前から3列目の大画面で観てやった!
『アイリッシュマン』は、全米トラック運転手組合「チームスターズ」の委員長ジミー・ホッファを軸としたアメリカ近代史を描いていて、ジミー・ホッファをアル・パチーノが、そのジミー・ホッファの用心棒だったフランク・シーランをロバート・デ・ニーロが演じている。この二人の共演だけで映画ファンにとっては大興奮だけど、アメリカ人ならば誰もが知っているようなジミー・ホッファの名前は日本人にとってはまったく馴染みがないので、グローバルな展開ありきの大きなバジェットの映画にお金を出すような制作会社は、現在では勢いのあるNetflixあたりしかなくなってしまっているんだろうなあ。
原作はチャールズ・ブラントが2004年に発表したノンフィクション「I Heard You Paint Houses」で、それがどこまで事実に迫っているのかはわからないのだけれど、ケネディが暗殺された理由をかすかに匂わせていたりとか、ロバート・ケネディ:やマフィア「ジェノヴェーゼ一家」のトニー・プロとの確執とか、そしてもちろんジミー・ホッファが失踪した原因を明確にしているところなど、アメリカの裏歴史を網羅的に見て行くのはとても楽しかった。すでに「映画」のことをすべて知り尽くしているマーティン・スコセッシ監督の完璧な映画の3時間30分はあっと云う間だった。
→マーティン・スコセッシ→ロバート・デ・ニーロ→アメリカ/2019→シネ・リーブル池袋→★★★★