監督:アントワーヌ・ランボー
出演:マリナ・フォイス、オリヴィエ・グルメ、ローラン・リュカ、フィリップ・ウシャン、インディア・ヘア
原題:Une intime conviction
制作:フランス・ベルギー/2018
URL:http://www.cetera.co.jp/kakushin/
場所:新宿武蔵野館

2000年にフランスで実際に起こった未解決事件の「ヴィギエ事件」を題材にした裁判サスペンス。

大学教授は本当に妻を殺したのか? そこが焦点となるこの映画は、容疑者である大学教授の娘に家庭教師をしてもらっているシングルマザーのノラが、娘が全面的に父を信用していることに加えて、マスコミ主導で大学教授を犯人に仕立てあげようとする風潮に対抗する点からも、自分の仕事をほっぽり投げてまでも裁判にのめり込む行動が主となっていた。

このノラの人物像がフィクションであることにちょっとがっかりもして、さらに、夫が犯人なのか? それとも妻の愛人が犯人か? のサスペンス部分が平坦で、終始、どうやら大学教授は冤罪のようだ、のままにストーリーが進んで行くのがちょっと退屈だった。

実話だから、その事実を変えることはもちろん出来ないのだけれど、どうやら大学教授は冤罪のようだ、に進んでいきながらも、実は……、になることを最後まで期待してしまった映画だった。

→アントワーヌ・ランボー→マリナ・フォイス→フランス・ベルギー/2018→新宿武蔵野館→★★★