監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ロン・パールマン、デヴィッド・ストラザーン、メアリー・スティーンバージェン、ピーター・マクニール、ホルト・マッキャラニー、ポール・アンダーソン
原題:Nightmare Alley
制作:アメリカ/2021
URL:https://searchlightpictures.jp/movie/nightmare_alley.html
場所:109シネマズ木場
ウィリアム・リンゼイ・グレシャムが1946年に発表した小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」の2度目の映画化。1度目は『グランドホテル』(1932)で有名なエドマンド・グールディング監督が1947年に映画化した『悪魔の往く町』。
いままでギレルモ・デル・トロの映画をあまり楽しめずにいた。ウェス・アンダーソンとギレルモ・デル・トロの映画は、みんなは楽しめているのに自分だけは仲間はずれ、の二大巨頭だった。ところが先日のウェス・アンダーソンの『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は大いに楽しんでしまった。じゃあ、今度のギレルモ・デル・トロの『ナイトメア・アリー』はどうだろう? とおそるおそる観に行ったら、これもまたすこぶる面白かった。
『ナイトメア・アリー』を面白く感じたのは、やはり大好きなケイト・ブランシェットが出ているからだとはおもう。彼女が出てくるだけで画面をさらってしまうオーラが凄い。フィルム・ノワールには悪女がつきもので、まさに彼女にぴったりの役柄だった。
ただ、Youtube「BLACKHOLE」の「【映画批評】『ナイトメア・アリー』と見世物小屋の映画史&22年アカデミー賞をぼんやり語る/高橋ヨシキ×てらさわホーク×柳下毅一郎【ネタバレ】」を見ると、簡単に因果応報のストーリーに落とし込みすぎる、との話しも出ていた。まあ、長編小説を2時間30分にまとめるには、ある程度、一定の定形パターンにせざるを得ないとはおもう。その定形のなかでどれだけ面白さをだせるかだけど、これだけ役者を揃えることができるのなら、それだけで眩いくらい豪華さだった。
1947年の「ナイトメア・アリー 悪夢小路」の最初の映画化作品『悪魔の往く町』は素晴らしい映画と云うことなので、DVDでも買って見てみようとおもう。それから、ウィリアム・リンゼイ・グレシャムの原作も読んでみよう。
→ギレルモ・デル・トロ→ブラッドリー・クーパー→アイルランド、イギリス/2021→109シネマズ木場→★★★★