監督:バズ・ラーマン
出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング、ルーク・ブレイシー、ケルヴィン・ハリソン・Jr、コディ・スミット=マクフィー、ヘレン・トンプソン、リチャード・ロクスバーグ、デイカー・モンゴメリー、デビッド・ウェナム
原題:Elvis
制作:アメリカ/2022
URL:https://wwws.warnerbros.co.jp/elvis-movie/
場所:109シネマズ菖蒲
1977年8月16日にエルヴィス・プレスリーが亡くなったとき、日本でも大きな話題となったことを子供ながらにもよく覚えている。そして、本当はエルヴィスは生きている、なんてワイドショー的なネタがあったこともなぜか強く記憶している。でも、エルヴィス・プレスリーの曲は有名なもの以外は知らないし、彼の主演映画もなぜかすっかり無視していたので、なんとなく宙ぶらりんなイメージとして自分の中に存在している。
バズ・ラーマン監督が、いつもながらの強烈な色彩と熱量とスピード感で、そのエルヴィス・プレスリーの生涯を彼のマネージャーであったトム・パーカー大佐(トム・ハンクス)との関係を中心に映画化した。
この映画を観ることによって、自分のなかで宙ぶらりんな存在だったエルヴィス・プレスリーの人物像がくっきりとしてきた。いやあ、たとえ時代が作り上げたとしても、一時代を築きあげた人物には、そうなるような資質が備わっていて、運にも支えられて、とても魅力的な人物であることがよくわかった。とくに、白人でありながら黒人のように体をくねらせながらR&Bを歌うことへの反発を、まったく聞く耳を持たないと云わんばかりに真っ向から歯向かう姿勢を描いたところは、彼の人物像が明確になる特徴的なシーンだった。
ただ、もう一方のマネージャーのトム・パーカー大佐については、この映画ではじめて知った人物だったからか、いまいち明確な人物像が結べなかった。彼は何者だったんだろう? 単純にエルヴィスを搾取するだけの人物だったとはおもえなかった。彼だけの伝記映画も見たくなった。
→バズ・ラーマン→オースティン・バトラー→アメリカ/2022→109シネマズ菖蒲→★★★☆