監督:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、エド・ハリス(声のみ)、ファルダット・シャーマ、エイミー・ウォレン
原題:Gravity
制作:アメリカ/2013
URL:http://wwws.warnerbros.co.jp/gravity/#/home
場所:ユナイテッドシネマとしまえん
ネットの予告編を見た時から、宇宙空間を浮遊する無重力感と視点移動のダイナミックさにいやがうえにも期待が高まっていた『ゼロ・グラビティ』だけど、そんな中途半端な期待感を軽く越えるほどの出来栄えの良さだった。しかも3Dの効果が素晴らしく、破壊された人工衛星の破片が映画を観ているこちらに向かってバチバチとぶつかってくる感覚は、おもわず身体をよけてしまうくらいだった。いや、そんな見せ物としての3D効果だけではなくて、地球に帰ってきたサンドラ・ブロックが、ようやく岸にたどり着いて浜辺に倒れ込むシーンの奥行き感がまた効果抜群だった。宇宙船の中の胎児が、成層圏と云う産道を通って、広々とした空間に生まれ落ちる生命体を感じさせる感動的なシーンだった。
このように全体的には『2001年宇宙の旅』を意識させるシーンの連続だったけど、地球側のオペレーターとしてエド・ハリスが声だけで出演していたのも嬉しかった。エド・ハリスと言えば『ライトスタッフ』で、アメリカ初の地球周回軌道を飛行したジョン・グレンを演じていた。サンドラ・ブロックが地球に再突入するシーンは、このジョン・グレンの再突入シーンとまったくオーヴァーラップしてしまった。
それから、絶体絶命のサンドラ・ブロックが懸命にヒューストンと連絡を取ろうとした時に、おもわず地球の電波を受信してしまうシーンがあった。相手が何語をしゃべっているのかまったくわからないが、名前が「アニンガ」であることを理解し、一緒に聞こえてくる犬の鳴き声や赤ん坊の泣き声に癒されるシーンがあった。この地球側のシークエンスをアルフォンソ・キュアロン監督の息子、ホナス・キュアロンがスピンオフとして撮っていた。これは面白い。
→アルフォンソ・キュアロン→サンドラ・ブロック→アメリカ/2013→ユナイテッドシネマとしまえん→★★★★