アメリカン・ハッスル

監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベール、ブラッドレイ・クーパー、エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、ジェニファー・ローレンス、ルイス・C・K、マイケル・ペーニャ、ジャック・ヒューストン、エリザベス・ローム、エリカ・マクダーモット、ロバート・デ・ニーロ
原題:American Hustle
制作:アメリカ/2013
URL:http://american-hustle.jp
場所:新宿武蔵野館

演技に対してストイックな役者バカとも云える俳優たちが寄り集まって演技合戦をする映画が好きなので、この映画のクリスチャン・ベール、ブラッドレイ・クーパー、エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンスの演技のせめぎ合いは見ていて楽しかった。いつものように身体的特徴から入って来るクリスチャン・ベール、『世界にひとつのプレイブック』に続いて多動性障害とも見えるテンションの高いブラッドレイ・クーパー、『ザ・マスター』と同じようにタフでしたたかな演技を見せるエイミー・アダムス、そして『世界にひとつのプレイブック』でアカデミー主演女優賞を獲ったジェニファー・ローレンス。さらに、ロバート・デ・ニーロだ! 勝敗を付けるものでもないけど、女同士の口喧嘩でボルテージが高まって行って、怒りが暴発するのかとおもいきや喧嘩相手のエイミー・アダムスに突然接吻するジェニファー・ローレンスがそのシーンだけでかっさらってしまったような気がする。出番は少ないけど、ジェニファー・ローレンスの勝ち。

詐欺師の映画と聞いたので、なんとなく『スティング』みたいなスカッとする映画を想像して観に行ってしまったのが間違えで、どちらかと云うとスティーヴン・フリアーズ監督の『グリフターズ/詐欺師たち』のような人間のイヤらしい面をじっくりと見せる映画だった。だから演技合戦ありきの映画で良かったわけだけれど、そこが楽しめなければまったく面白くない映画なのかもしれない。

→デヴィッド・O・ラッセル→クリスチャン・ベール→アメリカ/2013→新宿武蔵野館→★★★☆