監督:フェデ・アルバレス
出演:ケイリー・スピーニー、デヴィッド・ジョンソン、アーチー・ルノー、イザベラ・メルセード、スパイク・ファーン、アイリーン・ウー
原題:Alien: Romulus
制作:アメリカ/2024
URL:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/alien-romulus
場所:ユナイテッド・シネマ浦和
最初の『エイリアン』が公開されてから45年。2017年の『エイリアン: コヴェナント』ですべてをやり尽くして、いくらなんでもこれで「エイリアン」シリーズの集結ではないかとおもっていたら、まだまだ、フェデ・アルバレスによる『エイリアン:ロムルス』と云う映画がやって来た。時系列で云えば、最初の『エイリアン』のすぐあとのストーリーで、本編からのスピンオフ的な位置づけになるらしい。
これだけ数多くの「エイリアン」映画が作られたあとの新作に期待することと云えば、どんな新しいアイデアを盛り込んでくれるんだろう、ぐらいしかない。それが無ければ新しい「エイリアン」を作る意味がない。と云うことで、『エイリアン:ロムルス』に新しい要素を期待しつつ観てみた。
なるほど、最初のリドリー・スコットの『エイリアン』に対するリスペクトはひしひしと感じられる。まったく陽が差さないジャクソン星はまるで『ブレードランナー』のようだ。「エイリアン」シリーズに受け継がれる「母体」から生み出されるものへの恐怖もパワーアップしている。でも「恐怖」と云う観点から云えば、『プロメテウス』や『エイリアン: コヴェナント』に比べると安っぽいホラー映画のようにも見えてしまうのは残念。新しいアイデアも、人間のDNAと合体した「エイリアン」が誕生したくらいかなあ。そのミュータントのデザインもまるで『未知との遭遇』の宇宙人のようで「エイリアン」に不可欠な圧倒的なパワーが感じられないのはいまいち。
そのミュータントを見て、デヴィッド・クローネンバーグだったらどんなデザインにするんだろうと考えてしまった。ああ、デヴィッド・クローネンバーグ版『エイリアン』が観たくなってしまった。
→フェデ・アルバレス→ケイリー・スピーニー→アメリカ/2024 →ユナイテッド・シネマ浦和→★★★