監督:神山健治
声:ブライアン・コックス、ガイア・ワイス、ルーク・パスクァリーノ、マイケル・ワイルドマン、ロレイン・アシュボーン、ローレンス・ウボング・ウィリアムズ、ベンジャミン・ウェインライト、ヤズダン・カフーリ、ショーン・ドゥーリー
原題:The Lord of the Rings: The War of the Rohirrim
制作:アメリカ/2024
URL:https://wwws.warnerbros.co.jp/lotr-movie/
場所:MOVIXさいたま

ローハンの王セオデンがJ・R・R・トールキンの小説「指輪物語」に登場するのは第二部「二つの塔」で、堕落した魔法使いサルマンとの角笛城の合戦でローハン軍を勝利に導く。そして第三部「王の帰還」では、ペレンノール野の合戦でローハン軍を率いてゴンドールを救援するが自身は戦死する。この2つの戦いは、ピーター・ジャクソンの映画『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』にも登場する。

そのセオデン王の時代から遡ること200年ほど前に起こった伝説の戦いを描いたアニメーションがこの神山健治の『ロード・オブ・ザ・リング ローハンの戦い』で、小説「指輪物語 追補編」に書かれたローハン最強の王ヘルムについての記述をふくらませたオリジナル・ストーリーだった。

ピーター・ジャクソンの『ロード・オブ・ザ・リング』3部作からのスピンオフ作品が出るのは嬉しくて、しかも監督に神山健治が採用されているのだから見逃すわけにはいかなかった。でも、なぜアニメーション? の疑問は最後まで残ってしまった。もしアニメーションを使う意義があるのだとしたら、ピーター・ジャクソンがホビット庄やロスローリエンの美しさに力を注いだように、ローハンの土地と文化を絵画のような美しさで見せることが、まあ、それなりの描写はあったのだけれど、もっともっと必要だったとおもう。3Dアニメではなくて、わざわざ手書きアニメにしたのだから、なおさらだった。もっと時間をかけて作ることができたら良かったのに。

→神山健治→(声)ブライアン・コックス→アメリカ/2024→MOVIXさいたま→★★★☆