
監督:バーセル・アドラー、ハムダーン・バラール、ユヴァル・アブラハーム、ラヘル・ショール
出演:バーセル・アドラー、ユヴァル・アブラハーム
原題:No Other Land
制作:パレスチナ、ノルウェー/2024
URL:https://www.transformer.co.jp/m/nootherland/
場所:シネ・リーブル池袋
パレスチナ領域のヨルダン川西岸地区にあるヘブロン県マサーフェル・ヤッタ地域に住むバーセル・アドラーは、親が活動家であることから自身もイスラエル軍によるパレスチナ人の強制移動に子供の頃から抵抗してきた。バーセルの家族や隣人たちはその様子を20年以上に渡ってビデオで撮影していて、それらの膨大なアーカイブを編集してまためた映画がこのドキュメンタリーだった。
この映画はバーセルたちの活動の記録であるとともに、取材のためにやって来たイスラエル人ジャーナリストのユヴァル・アブラハームとの交流の記録でもあった。イスラエル人のユヴァルがなぜパレスチナの人たちのために、イスラエル軍の威圧的な行動を全世界に向けて発信するつもりになったのか、彼自身の言葉でしっかりと語られることはなかったけれど、彼の静かな行動こそが同胞であるイスラエル軍が行っている非人道的な行為がかえって際立つ構図になっていた。
長年のあいだ虐げられてきたユダヤ民族がやっと国を持ったことは、それはそれでとても喜ぶべきことだとはおもうけれど、その方法が最初から間違っていて、パレスチナ人に対する配慮の欠けた行為はあまりにもひどすぎる。これだけ押さえつけられれば反発する行動が起きるのも無理もない。イスラエルはパレスチナ人に対して、どうしてこれほどの上から見下ろした高圧的な態度が取れるんだろう? だからシェイクスピアの「ベニスの商人」に出てくるシャイロックのようにユダヤ人は嫌われて来たんじゃないのか? とも見えてしまう。そんな短絡的な考え方はまずいとおもいながらも、イスラエル軍がガザ地区を爆撃するたびに、うずうず、している。
→バーセル・アドラー、ハムダーン・バラール、ユヴァル・アブラハーム、ラヘル・ショール→バーセル・アドラー→パレスチナ、ノルウェー/2024→シネ・リーブル池袋→★★★★