監督:スティーヴ・マックイーン
出演:キウェテル・イジョフォー、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、ポール・ダノ、ポール・ジアマッティ、ルピタ・ニョンゴ、サラ・ポールソン、ブラッド・ピット
原題:12 Years a Slave
制作:イギリス、アメリカ/2013
URL:http://yo-akeru.gaga.ne.jp
場所:新宿武蔵野館
今までのアカデミー作品賞を獲った映画ならば、その時代のアカデミー会員の勝手な盛り上がりで獲ってしまったようなぬるい映画でも、アカデミー作品賞と云う威光が絶大なる効力を発揮して、日本での興行もそれなりに客が入ったような気がするけど、もうそう云う時代ではないんだなあと、この『それでも夜は明ける』が証明してしまった。
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それなのに、そういう時勢を映画会社は読み切れずに、未だにアカデミー作品賞と云う冠にあぐらをかいただけの宣伝での興行結果がこれだった。おそらく、これじゃダメだろうとスティーヴ・マックイーン監督を日本に呼び寄せたけど、公開から一ヶ月以上も経ってから呼んだって効果が出るわけがない。
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『アナと雪の女王』が大ヒットしているわけだから洋画マーケットが急激に縮小しているとはおもえないけど、でも、今まで通りの宣伝方法では客が入らなくなってしまっているのは確かだとおもう。
『それでも夜は明ける』の映画自体は、誠実な、端正な映画だった。アカデミー作品賞を獲るような映画にそのような真面目なものが多いのはわかっているので、まあ、そんなもんだろうとおもって観ていたら、そのままの通りだった。でも、真面目で誠実なものなんて、たいがいが面白くもなんともない。この映画の「狂気」担当のマイケル・ファスベンダーあたりにもっと異常性を見せて欲しかった。
→スティーヴ・マックイーン→キウェテル・イジョフォー→アメリカ/2013→新宿武蔵野館→★★★