LUCY/ルーシー

監督:リュック・ベッソン
出演:スカーレット・ヨハンソン、モーガン・フリーマン、チェ・ミンシク、アムール・ワケド、ジュリアン・リンド=タット、ピルウ・アスベック、アナリー・ティプトン
原題:LUCY
制作:フランス/2014
URL:http://lucymovie.jp
場所:新宿ミラノ1

リュック・ベッソンを追いかけなくなって久しいが、今回の映画にはちょっと食指が動いたので観てみた。

映画への入り方は良かった。ヒッチコックよろしく巻き込まれ型で、スカーレット・ヨハンソンが得体の知れない組織の麻薬らしきモノの運び屋にされてしまって、お腹の中に青い錠剤が詰まった袋を埋め込まれるところまでのスピーディな展開にはワクワクした。でも、そこからのストーリー展開は、ただ単にスカーレット・ヨハンソンが超人化して行く過程を見せているだけで、敵対する韓国マフィアもスカーレット・ヨハンソンの超人パワーに対してはまったくの役不足なので、だったら人間の脳を研究する教授として登場させるモーガン・フリーマンをもっとストーリーに絡ませて、超人スカーレット・ヨハンソンと対決するくらいの展開が欲しかった。

スカーレット・ヨハンソンのお腹の中に埋め込まれた袋が破裂して、その中にあった青い錠剤によって脳が覚醒化されて、今まで10%しか使われていなかった人間の脳が100%フル稼働して行くイメージも、今までさんざん映像化されて来たようなエスパーとしての超能力を発揮するだけではまったく面白くない。せっかく人間の脳の使われていない領域を研究している学究の徒としてモーガン・フリーマンを登場させているわけだから、もっとリアルな実際の脳研究の成果をイメージ化させて欲しかった。おそらく人間の脳が100%フル稼働したとしても超能力者になるわけじゃなくて、五感が鋭くなるだけなんじゃないのかなあ。『レインマン』の自閉症であるダスティン・ホフマンが、ぶちまけられた楊枝の本数を一発で当ててしまうような感じの。

→リュック・ベッソン→スカーレット・ヨハンソン→フランス/2014→新宿ミラノ1→★★★