ジャージー・ボーイズ

監督:クリント・イーストウッド
出演:ジョン・ロイド・ヤング、エリック・バーガン、ヴィンセント・ピアッツァ、マイケル・ラマンダ、クリストファー・ウォーケン、キャサリン・ナルドゥッチ、フレイヤ・ティングレイ、マイク・ドイル、ジョニー・カニツァロ、ドニー・カー、ジョーイ・ルッソ
原題:Jersey Boys
制作:アメリカ/2014
URL:http://wwws.warnerbros.co.jp/jerseyboys/
場所:109シネマズ木場

フォー・シーズンズの「シェリー(Sherry)」を聞いたのはいつごろだったのだろう。『アメリカン・グラフティ』のサントラに入っていたとおもったけれどまったくの勘違いだった(公開当時、なぜ1962年の最大のヒット曲「シェリー(Sherry)」が入っていないのかと話題になったらしい)。60’sのコンピレーションCDをたくさん買っていた時期もあったので、その中に入っていたのではないかとおもってiTunesを検索したら取り込まれていなかった。まあ、おそらく、何かの映画の挿入歌として聞いたのだとおもう。

時を同じくして、いや、それより前かもしれない。1979年に『ディア・ハンター』が公開されて、そこで使われていた「君の瞳に恋してる(Can’t Take My Eyes Off You )」に、ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、ジョン・サベージ、ジョン・カザールらと一緒に合唱したくなるほど心ときめいた。

Can’t Take My Eyes Off You from Fabio V on Vimeo.

そして、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に使われていた10ccの「I’m not in love」を聞いた時に、走馬灯のようにおもい出したアメリカのFM曲をエアチェックしただけのカセットテープをなんとか発掘して来て確認したところ、やっぱり「瞳の面影(My Eyes Adored You)」が入っている! この曲は何度も何度も聞いたんだよなあ。(でも、10ccの「I’m not in love」が入っていない! 同じようなアメリカのFM曲をエアチェックしただけのカセットテープをさらにダビングさせてもらったテープも一緒に出て来たので、おそらくそこに入っているに違いない。もうすでにカセットテープを再生できる環境が何もないので確認できないけど)

エアチェックテープ
(ただ、タイトルが「MY EYES GEORGEA」になっている。「My Eyes Adored You」とそのオリジナル・タイトル「Blue Eyes in Georgia」が合体してしまったのか?)

私のようにそんなに音楽を聞いてこなかった人間でも、このようにフォー・シーズンズやフランキー・ヴァリの曲は自分の中に記憶としてこびりついていて、その曲が流れてくるだけで、ぞわーっと鳥肌が立ってくる。伝説的なミュージシャンを題材にした映画は、ヒット曲が生まれる過程の彼らの生きざまと、その曲と出会った自分の過去とがシンクロして、イントロが流れるだけでゾクゾクとしてしまって、映画の出来なんてどうでもよくなる。あ、でも、クリント・イーストウッドはすごい。なんでこの人は歳を取っても老成しないで、こんな職人気質の映画を撮れるんだろう! 素晴らしい。

→クリント・イーストウッド→ジョン・ロイド・ヤング→アメリカ/2014→109シネマズ木場→★★★★