昭和残侠伝 唐獅子牡丹

監督:佐伯清
出演:高倉健、池部良、三田佳子、津川雅彦、芦田伸介、菅原謙二、保積ペペ、城野ゆき、赤木春恵、花沢徳衛、岡崎二朗、田中春男、水島道太郎、山本麟一、関山耕司、今井健二、沢彰謙、織本順吉、北山達也
制作:東映/1966
URL:
場所:丸の内TOEI

丸の内TOEIでの高倉健追悼上映の2本目を観る。

映画館内はざっと見た感じ、平均年齢は60歳以上。すぐ後ろに座ったおじさんたちは、映画館に来たのは何年ぶりだろうな? なんて会話を交わしていた。雰囲気はまるで昭和の映画館だった。

高倉健の映画で好きなのはやはり仁侠映画。と云っても、そんなに見ているわけじゃなくて、「昭和残侠伝」シリーズも今回初めて観た。仁侠映画のストーリーは義理と人情をベースとした、どれも似たようなものだけれど、そこには様式美があって、高倉健が池部良の差す唐傘に合い傘をしながら、二人して着流しだけで小雪の舞う道を行くシーンの美しさと云ったら! そしてラストの「死んで貰います」の決めゼリフのカタルシス! 映画を見ている自分の感情がラストに向かって見事にシンクする感覚が気持ちいい。自然と、映画館を出る時には「背中(せな)で風切る、唐獅子ぼ〜た〜ん〜♫」と口ずさんでしまう。

昭和残侠伝 唐獅子牡丹

映画が終わると拍手が起こり、映画館のロビーではおじさんたちが「素晴らしい映画だったねえ」と口々に云っていた。私もそうおもう。素晴らしい映画だった。

→佐伯清→高倉健→東映/1966→丸の内TOEI→★★★★