監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
声:本城雄太郎、川島得愛、小泉孝太郎、新田英人、浅野真澄、武田幸史、山根舞、金田明夫、森田順平、菅野美穂
原題:Big Hero 6
制作:アメリカ/2014
URL:http://www.disney.co.jp/movie/baymax.html
場所:109シネマズ木場
『ベイマックス』の予告編を見るかぎりでは、“ベイマックス”と云う名前のロボットと“ヒロ”と云う名前の少年との感動的な交流が主たるストーリーのようなイメージだった。それはいろんな広告、パブリシティを見ても、すべてが“ベイマックス”を前面に押し出し、“ベイマックス”が中心となる映画であることは疑いようもなかった。なんたってタイトル自体が『ベイマックス』なんだし。
で、実際に映画を観てみると、どうも様相が違う。
もちろん癒し系ロボットの“ベイマックス”は出て来るけど、それがストーリーの核となるような映画ではまったくなかった。この映画は、科学オタクたちが自分の発明品を使ってスーパーヒーローとなって悪を退治する映画だった。そう、原題の「Big Hero 6」がそれをしっかりと表している。じゃあ、なんでこの映画の邦題を『ベイマックス』としたんだろう。まったく映画の内容を表していないひどいタイトルだ。もしかすると映画宣伝部が、日本ではヒーローもので売るよりもロボット重視で売るほうが客が入ると踏んだんだろうか。『ワールド・ウォーZ』の時にゾンビが出てくることを伏せたように、映画宣伝部の観客を騙そうとする姿勢にうんざりだ。こんなことをやっていると、ますます洋画離れが加速してしまう。
この映画は『キック・アス』のように、平凡な人間がヒーローに化ける映画として楽しみたかった。
→ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ→(声)本城雄太郎→アメリカ/2014→109シネマズ木場→★★★