原作はチャールズ・ブラントが2004年に発表したノンフィクション「I Heard You Paint Houses」で、それがどこまで事実に迫っているのかはわからないのだけれど、ケネディが暗殺された理由をかすかに匂わせていたりとか、ロバート・ケネディ:やマフィア「ジェノヴェーゼ一家」のトニー・プロとの確執とか、そしてもちろんジミー・ホッファが失踪した原因を明確にしているところなど、アメリカの裏歴史を網羅的に見て行くのはとても楽しかった。すでに「映画」のことをすべて知り尽くしているマーティン・スコセッシ監督の完璧な映画の3時間30分はあっと云う間だった。
使用している楽曲も、大ヒットした「Let It Go」のような耳に残る曲も無いので、『アナと雪の女王2』が「1」のように誰しもが受け入れる映画ではなくなってしまっていた。それでもこのストーリーに果敢に挑戦して、それなりのクオリティを維持しているものを作ったクリス・バックとジェニファー・リーは素晴らしかった。